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高見山は標高283mで、山頂からの展望は四方に開け、四国山脈を望み、瀬戸内海に浮かぶ島々を一望することができる「国立公園」です。
桜や夕日の名所としても知られ、また10月~11月にかけてはタカが数十羽飛来する、有数のバードウオッチングのポイントにもなります。
向島の南側、立花海岸にある「高見山・立花自然活用村登山口」から高見山展望台を目指すと、「瀬戸のうたみち」と呼ばれる自然散策道があり、道なりに点在する22点の石碑には、著名な俳人・文人の詩歌が刻まれています。
郭公
「ほとゝぎす高見青陰なきわかれ うたしま人のきゝあかんまで」
「しづけさや春を三島の帆かけ舟」
明現宮 翠月
「神います明現山の影浮ぶ余崎の海ぞとはに栄えむ」
高見山山頂七景 蛟月
「いにしへの海賊島の夜の灯を 遠く眺めてなつかしみ居り」
「歌の島軒の下にはおとづれて ふねにはのりの声ぞきこゆる」
遊賀島
海雲深き處樓臺に湧き 恕リ纜攀登すれば壮観なるかな且つ巌廊を識れば宜しく夜座すべし 千帆遠く月辺より来る」
「秋の夜の月影みても萬代に くもらぬ御代をおもひこそすれ」
「千代こめる松原近く波よせば いにし昔をしのぶ浦浜」 蛟嶽
「春潮や和寇の子孫汝と我」
烏崎秋月
「水運萬里海天の秋 玉鏡高く千樹に懸って幽なり 烏鵲頻りに洲渚の外に飛び 金波更に碧波に映じて流る」
「船よせて誰かきくらむくれそむる 浦よりおちの入相の鐘」
蛟水
「あけつ神とは鎮まりまもりませ 立花さとの青人草を」
「旅衣袖もぬれけりあまおとめ めかりの浦の浪をたよりに」
「ほこ水に船人ともの瑞気哉」
歌島
「春立たば又帰り来ぬ歌の島 やはたの山の松をしるべに」
遊橘村
「渓脈南に奔って路漸く低く 村家樹を隔てて午鶏啼く 看るに堪えたり墾闢に人力を盡くすを 一境の山芋畦ならざるはなし」
岡島櫻花
「岡島やさけるさくらの花さかり かすみとともに匂ふうみ面」